2006年7月

ポイの拘束

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今日はダンスを見てきました。

個々のレベルが高く、見とれてるうちに終わりました。
やはり自由に体を使えるダンサーを見ると良い刺激になります。


ポイは体の自由を奪ってしまう。
ポイを持つことで選択肢が生まれてしまう。

それでも自由な部分もたくさん残っている。
自由にできる部分をどれだけ自由に使えるか。

そして拘束されている体を自由に使うために、
どれだけポイをコントロールできるか。

それらができて、初めて高いレベルでの表現が可能なのかなぁと思った。

そして自分だけではなく、他のみんなもそのレベルまでたどり着かなければ、
思い描く団体でのパフォーマンスはできないなぁ、と。

まぁ、今できるレベルでの団体演技も数多くあるとは思うけど。


つまり、練習をしなきゃ。
ってことです。

ちゃんとした練習場所を借りなきゃ、雨で練習不足が続く。
あぁ、13号館がなつかしい。

二ヶ月半、みんなは3ヶ月、4ヶ月の舞台準備、練習を経て、
今日無事に『サーカス団の白いトラ』
の公演が終わりました。

初めて稽古に行ったときに
「今日は勇太君にいっぱい覚えてもらうことあるから」
といって、振付を教えてもらったときに、
頭がパンクしそうになった日のことを思い出します。

最初は舞台の演出程度にポイをまわすだけで、
ダンサーの人にポイを知ってもらう良い機会だなぁ、
という気持ちでいたけれど、
実際はみんなで踊るパートや、ソロのダンスパートもあって、
ダンサーの一人としての位置づけであることに驚きました。

ダンスをちゃんとやった経験なんてなかったから、
振付をどう覚えていいのやら、
まったくわからなかったけれど、
少しずつ自分の練習方法を確立して、
PoiPod(yuta専用iPod)に助けてもらいながら
いつでもどこでも踊りのことを考えてました。

まだまだ駄目なところは山ほど目に付くし、
後一ヶ月踊っても、結局はその次のステップが見えるわけで、
常に満足できる日は来ないのだろうけれど、
何とか舞台に出ても支障がないくらいまでになれて、
本当によかった。

実は初めてこの舞台の練習に参加した日から、
自らをポイダンサーと呼ぶことをやめました。

俺は踊っているわけではなくて、ポイを回してるだけなんだって、再確認したから。
ダンサーなんて言えないって思ったから。

でもこの舞台でダンサーのみんなの
素晴らしいパフォーマンスを見て、
いつも一緒に練習して、教えてもらって、
少しは自分の中が変わったと思います。

これから自分の中でポイと体の動きを徐々に混ぜ合わせて、
ポイが新たなステップにいけるように、
「ポイダンサーです」って胸張っていえるように
頑張ろうと思います。


今回の舞台はダンサーの人にポイを見てもらって、
ダンス界とポイ界の架け橋となる、
そんな舞台にしたいと思ってました。

実際に公演を終えてみて、
思った以上に良い舞台になったと思います。
見に来てくれたダンサーの方には「ポイ」
の存在感は十分アピールできたと思うし、
今回たくさん見に来てくれたポイのみんなも
ダンスの世界から良い刺激を受けてもらえたと思います。

これから少しずつでも、
ポイ文化とダンス文化の間に交流が深まればいいなぁ、
と期待しています。

今まで自分の踏み入れたことのない世界で活躍する
みんなと友達になって、話をして、
凄く良い刺激を受けました。

ダンサーに限らず他の出演者、舞台、音楽、美術のみんな、
自分の好きなことに一生懸命になれる。
そういう人とたくさん知り合えて良かった。

自分の好きなことで人に楽しんでもらう。誰かの力になる。
そういう人の集まる場は活気に溢れていて、笑顔が絶えない。
そんなみんなと一緒に作品を作れたことは、誇らしいことです。

ポイもダンスも表現の手段であって、
最終的には人そのものが作る世界。
文化、人種を超えて互いを認め合い、
それぞれの良い部分を交換し合ってゆけば、
世界はちょっとずつ良くなっていくはず。

自分が今できることを一生懸命にやっていこう。


だんだん話がそれてきたので終わりにします。

今回のような機会を作ってくれたつかささんに感謝!
ダンス未経験の蛇を支えてくれたみんなに感謝!
はらはらしながら見に来てくれたみんなに感謝!
温かいみんなに囲まれて俺は幸せです!


舞台が終わり、夏はもうすぐ目の前。

新しい世界へと光り蛇は脱皮します!

蛇と調教師団長