EJC5日目 静寂のファイアーオープンステージ

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送信者 2011_08_10

EJC5日目8月10日

この日のFire Open stageに出演しようと思ったが、すでにいっぱいだったから出れなかった。
その代わり後日ほかに出たがっているメンバーとあわせてYuta枠を作るよといわれた。うれしいけど新しい作品を持ち合わせていないから少し申し訳ない気持ちになった。
多くの人からYutaはパフォーマンスしないのか?見れるのを楽しみにしてきたんだよ。と言われうれしい反面自信がない自分がいる。でもそういう感覚もあわせてEJCに来た甲斐がある。
こういう場に来なければ外からのプレッシャーも感じないまま過ごしてしまう。もちろん自分自信で高いレベルを目指したいという気持ちは常にあるけど、外から言われるとそれは強い動機になる。有難いことだ。
もともとあるパフォーマンスでもしっかりと気持ちをこめて踊れば見てくれている人に届く。そう思ってショー枠を作ってもらった。

この日のワークショップはインフィニットスパイラル。スパイラルが難しくてしばらくポイやってなかったけど、このワークショップのおかげで出来るようになったよ!というフーパーの女の子もいて喜んでもらえてうれしかった。その後ポイクロックの撮影を行いまた素材が増えた。

またおこたんぺもワークショップをやっていて大盛況のようだった。

この日のOpenstageは素晴らしかった。
酔っ払いがステージにボールをなげつけ、司会が
「誰が投げた?出て来い」
と怒って酔っ払いを舞台に上げた。
そのボールを渡し、
「お前がそのボールでショーをしてみろ」
といい舞台をさった。酔っ払いはOK,OKといいながらボールを右手から左手に落とす。

そうすると面白がった音響が効果音をつける。
喜んだ酔っ払いは同じ動きを繰り返し、途中でお約束のフェイントを入れて音響をからかう。
意外と盛り上がる。
そして音楽少しずつ始まる。

実は全て演出。

会場全体に

「やられた~!!」

という空気が流れ盛り上がりに拍車がかかる。
酔っ払いのコスチュームも見事に酔っ払い。動きも酔っ払い、だけど音楽にぴったり合わせて切れている。
ジャグリングボール一個でここまで沸かせることができるのか!
という嬉しい誤算に会場が沸いた。
フランス人、侮りがたし。

そしてこの日の目玉はなんと言ってもSpiral!

Spiralとは2年前からの友人で、USAのFlowspaceに住むフープ界では有名なアーティスト。

毎朝ヨガをしてティッシューや吊り輪での練習もする、引き締まったしなやか筋肉は体操選手のような人だ。
そんな彼女のパフォーマンスを見るのは今回が初めて。
そしてEJCでなきそうになったのはCyrilleのショーに続いて2回目。

美しい!!!!

突出した技やネタ、面白ねたの見せ合い的な色合いが強いジャグリングのオープンステージで、
Spiralはフープと踊ることの美しさを見せ付け、そしてそれはジャグラーにも受け入れられたと思う。

新しい技やネタじゃなく、どれだけ美しく踊るかを追求しても良いんだ。
それもジャグリング界の表現方法なんだ。それを教えてくれた。
もちろんところどころに難易度の高い技が含まれてはいたけど、それは踊りの中の一部でショーはフープダンスとして構成されていた。
美しかった。
自分もポイの美しさをもっともっと追及して、自分のスタイルを貫き通したい。そう感じた。

オープンステージのあとSpiralを探してありがとうを伝えた。
身近な友人がこんなにカッコいいことを知らなかったなんて、ああ。

夜ファイアーオープンステージを見に行った。
LOOOOPやNick,MCPなどファイアー界の見慣れた顔がそろったところで一緒に見た。

一人目から音楽が小さいなぁと思ったが10時を回るといっそう音が小さくなった。
周囲の住民から苦情が着たとのことで10時以降は極端に音を小さくする必要があるとのこと。
さらには拍手、歓声も禁止されるという異常事態になった。
ファイアーステージの本部側には騒音計をもった市のスタッフがいていろいろ言っているらしかった。
会場からはブーイングが怒ったが、
「シーーー」
という声が起こり、ひっそりとした中でショーは続行された。
拍手の変わりに手話で拍手(空中で手をひらひらさせる)をすることになった。

舞台でファイアーダンサーが盛り上げるたびに
「おお!!」
と歓声が沸き追って
「シーー」
という声が響きみんなで手をひらひらさせる。
だんだん楽しくなってくる。

なんだかその一連の流れが楽しくてだんだんファイアーショーよりもヒラヒラさせているみんなのやり取りが面白くなってきた。

こんな異常事態の中ショーをしたみんなは賞賛に値すると思う。偉い。
とちゅうJFFにも来たバーバリアン出身のMaxがみんなに迷惑をかけてごめんとバーバリアンを代表してユーモアを交えて誤り会場を沸かせた。
Maxはきっちりとしているが、あまりにもきっちりしているバーバリアが嫌だからこの地域を出たんだよと言っていた。

そして最後のパフォーマンスは去年PolandのFrogフェスティバルで優勝したグループ。
男二人、女一人の3人構成でとてもダンサブルでスタイリッシュなショー。
音楽もとても上手に編集されていて歌詞をうまく使った振り付けもありユーモラス。
各々のスキルも高くて見ごたえもあった。

流石にこのショーの後はみんな抑えることができず歓声・拍手が沸いた。
この状況で拍手を起こさせるおとができた彼らは素晴らしいと思った。

Openstageの後バーテントの外では本当は音を出してはいけないジャンベチームが音を響かせていた。みんなEJC会場の制約の多さうんざりしていたところにFireOpenStageのひどい有様。我慢できなくなったメンバーが発散させていた。
EJCのスタッフが頼むからやめてくれといい、盛り上がっているメンバーは
「No more EJC in Munich!!」
と怒号が飛び交った。
自分もどちらかといえば No more EJC in MUNICH という立場だったけど、頭の固い市に対する対応と、不満が募ったEJC参加者の板ばさみになったスタッフはかわいそうだと思った。

きっと二度とここでEJCは開催されないだろうと思う。
みんなカールスルーエに戻りたいと思っているとおもう。


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